お客様の声
株式会社竜の子プロダクション業務企画部部長 兼 フィルムライツ事業部
原田章宏 様
ジャパニメーションの注目度が高まる近年。
システム導入後、経理作業の手間は画期的に激減しました。
プロフィール
『ガッチャマン』をはじめ、『ハクション大魔王』や『ヤッターマン』など、数々の名作アニメーションを生み出してきたタツノコプロ。作品の企画制作はもちろん、それらの映像作品を国内外で放映したり、キャラクターを使用したおもちゃやグッズのマーチャンダイジング、映像やグッズの版権許諾などが主な事業となっています。
※ジャパニメーション=日本製のアニメーション
ホームページ http://www.tatsunoko.co.jp
株式会社竜の子プロダクション業務企画部部長 兼 フィルムライツ事業部 原田章宏 様に、インタビューをさせていただきました。
Q1: お客様より自己紹介をお願いいたします。
僕が担当していますフィルムライツ事業部とは、簡単に言いますと映像の営業許諾するセクションですね。
さらにシステム企画…つまり、社内でどういったシステムを導入するのか、という部分も担当しているので、まず経理を中心とした販売管理についての業務効率改善を図りたいと考えました。
Q2: 経理業務の向上を図りたいと思ったきっかけは何ですか?
今回のシステムを導入するまでは、請求書や発注書も手書きで記入したものを某有名財務ソフトメーカーの会計管理システムに入力するという家内制手工業のようなかたちだったので、作業が二重三重の手間だったわけです。
近年“ジャパニメーション”が注目を浴びてきたこともあり、そのライセンスに関わる業務が急速に増えてきて、それに比例して伝票処理も増えてきたので、それをなんとか自動化できないかというのが、ひとつのきっかけでした。
Q3: どんなソフトを開発したのですか?
経理と営業管理のソフトです。
わが社のアニメ『一発貫太くん』をもじって、新しいシステムのネーミングを『一発管理くん』にしました(笑)。
受注伝票をデータ化することで、会計ソフトに入れる前のものも、売り上げ項目別にリアルタイムで確認できる…途中でそのデータを解析する事で営業実績の概算を把握することができるわけです。
また、請求書などについても、これまでのように毎回同じ相手先に手書きで宛名を書く手間もなく、二重に起こしたりする誤りも防げるようになりました。
とくに経理については画期的に作業の軽減が図れましたね。
Q4: システムを開発するにあたって、弊社を選んだ理由はなんですか?
「いいシステムができますよ」と言うだけは簡単なんですが、SEという仕事は、どこまでクライアントの業務とニーズをきっちり把握して、システムの提案ができるかが重要ですよね。
実際にいくつかの会社を比較検討させていただきましたが、ネーブルスさんの場合、SEの方がこちらの業務内容を正確に把握しようとする姿勢が好印象でした。
Q5: パッケージソフトの購入でなく、オーダーメイドのソフトを希望したのはなぜですか?
汎用のソフトのパンフレットを集めたり、ヒアリングもしましたが、著作権というかたちのないものを売っているので、既存のソフトウエアだと当てはまらない部分が多い。
たとえばTV局との契約でも、1か月に何話放映したかという出来高にあわせた請求だったり、クライアント毎に特殊な対応が必要ですし、そもそも著作権という在庫のないものが商品という事でそういったものに対応できるパッケージソフトはおそらく存在しないはずです。
それをカスタマイズで一から作るとなると、とんでもなく予算もかかってしまいますので、必要な部分をオーダーメイドする、という選択になりました。
Q6: 運用を始めて、どれくらい経ちましたか?
今年の3月から導入し、前年度の期末決算については乗り切れましたので、経理系のシステム部分は安定運用に入りました。
営業系のシステム部分はまだ全機能運用していませんが、自動請求書の作成機能などの実運用を始めたところです。
Q7: 開発の過程で良かったこと、困ったことはありましたか?
良かった点は、やはりこちらのニーズを細やかにヒアリングして、レスポンスもよかった。かゆい所に手が届くという感じがしました。
大変だった点は、『一発管理くん(新しいシステム)』をこれまで使用している会計管理システムを連動させていく際の検証作業と、実運用に入ってからも思っていた以上に手間取ってしまったところでしょうか。
また、うちの業種はその特殊性がゆえに、元々の業務フローマニュアルがなく、ほとんどのノウハウが人の頭の中のみにあったという点が、システムをつくっていく上でいちばん苦労した部分だと思います。20年以上やってきた担当者のノウハウを、システムという機械の中に落としこめないという問題点については現在も格闘中です。
しかし、システム開発というのは予想以上に時間がかかることは僕自身、経験上わかっているので、今後も改善をお願いしていきたいと思っています。
取材ライター : 浦川 Urakawa