システム開発コラム集
システム開発に関するコラム集です。
6.システムセキュリティの現状
前回に引き続き、「NPO 日本ネットワークセキュリティ協会」が発行している「情報セキュリティインシデントに関する調査報告書」の内容を抜粋してご紹介いたします。
NPO 日本ネットワークセキュリティ協会http://www.jnsa.org/
■漏洩原因
前回、漏洩原因を件数での円グラフでご紹介いたしましたが、今度は、漏洩人数別で見てみましょう。
「管理ミス」による人数の増大の原因は、保管書類の大量の誤破棄によるものと報告されていました。社内の個人情報の取り扱いに対する意識も変えて行かなければ大規模な漏洩事件が起こりえるといえるでしょう。
■漏洩媒体・経路
次に、漏洩媒体別に見てみましょう。紙媒体が最も多く、これも紙媒体による大型のインシデントが原因の様です。そこも重大ですが、今後のもっと大きなインシデントが発生する可能性がある媒体があります。円グラフを確認下さい。
ここで、着目すべきは、USB等可搬記録媒体です。USBメモリは、価格も安いため普及率も高く、なお大容量化したため大量の個人情報が保管できます。また、小型なため「落としやすい」「無くしやすい」「盗まれやすい」の原因ともなります。このUSBメモリに大量の個人情報を保管し、紛失や盗難ということになると数十万件、数百万件のインシデントも増えてくる可能性が高いと思われます。今後、最も注意を払わなければならない媒体といえるでしょう。
下図の人数別で見ると顕著に、それが、現れてきます。