システム開発コラム集
Aceessでのシステム開発に関するコラム集です。
199.Accessでのシステム開発が得意なこと・不得意なことをやさしく解説
Accessは業務システムの開発に使われることが多いソフトです。
しかし「Accessなら何でもできる」と思って導入すると、あとで想定外の問題に直面することがあります。
ここではAccess開発の特徴をわかりやすく整理し、得意なことと不得意なことを紹介します。
導入を検討する際の判断材料として役立ててください。
Access開発が得意なこと
Accessが最も力を発揮するのは、日常的に扱うデータを整理し、効率的に処理する場面です。
たとえば次のような業務に向いています。
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顧客情報や商品情報の管理
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見積書や請求書などの帳票の作成
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在庫の入出庫管理
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受注や出荷などの履歴の記録と集計
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データをもとにした簡単なレポートやグラフの作成
AccessはExcelのように扱いやすい操作性を持ちながら、
データベースとしての整理力と検索・集計の速さに優れています。
そのため、Excelでは処理しきれなくなった業務の改善に適しています。
Access開発が不得意なこと
一方で、Accessには向いていない分野もあります。
特に次のようなケースでは別のシステムを検討したほうが良い場合があります。
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数十人から数百人が同時に使う大規模なシステム
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インターネットを通じた外部公開や複雑なWeb機能が必要な場合
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秒単位の高速処理を求められる生産ラインや物流の管理
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他システムとのリアルタイムな連携が欠かせない業務
Accessはパソコンを中心とした社内業務に向いたソフトです。
大規模なサーバーシステムや高度なクラウド連携が必要な場合には、別の技術を選ぶのが一般的です。
得意と不得意を理解して導入する
Accessは小規模から中規模の業務システムに適しており、初期費用を抑えて短期間で導入できるのが大きな利点です。
しかし、得意な分野を超えて無理に使おうとすると、パフォーマンスや保守の面で不満が出ることがあります。
システムを導入する際は、業務の規模と将来の拡張性を見極めることが重要です。
Accessが活躍するのは、データを整理して日々の業務を効率化する領域です。
Accessは万能ではありませんが、適切な範囲で活用すれば非常に頼もしい道具です。
まずは自社の業務を振り返り、Accessが得意とする分野に当てはまるかを検討することで、
導入後の満足度を高めることができます。