お金をドブに捨てないためのシステム開発発注虎の巻

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「システムを発注する」という事は、どの企業様にとっても日常茶飯事という事はあり得ません。システム開発の当事者になられた担当者の方にとっても、はじめての事も多く戸惑いも多い事でしょう。このコラムは、自社にシステムを導入する際に、気を付けなければならないこと、基本的な考え方など、システム開発を成功に導くためのノウハウについて書いています。

2. システム開発はお客様が主体です

実はシステムはお客様が作る、と言っても過言ではありません。システム開発
システム開発会社は、お客様の持っているイメージを実現するのが仕事なのです。
つまりお客様のイメージが鮮明であればある程、開発はスムーズに進み、ひいては、開発費用の削減にも繋がります。
これは、決して責任を逃れているわけではありません。
以下の例を読んでいただくと理解いただけると思います。

オーダーメイドのスーツを注文する時にどう頼みますか?
お客様は、当然、注文する時に自分が欲しいスーツのイメージを持っているはずです。
お客:「スーツ作っていただきたいんですけど。」
店員:「どのようなスーツお作りしますか?」
お客:「黒っぽいけど若干紺色っぽくて、細い縦のラインが入っていてダブルで、襟は大きくて、自分が小柄だから大きく見えるような・・・。」

など、自分の欲しいスーツをイメージしているのでワクワクしながら話しますよね。

もし、それが、こんな事になったなら。
お客: 「スーツ作ってよ。」
店員: 「どのようなスーツをお作りしますか?」
お客: 「こっちは素人なんだから適当に作ってよ。」
店員: 「そう言われましても・・・。」
お客: 「時間が無いんだから、いいから早く作って。」

数日後、
店員: 「完成いたしました。いかがでしょう?」
お客: 「何だこれ、変な色だな。もう少し淡い色にしてよ。この襟もう少し小さくして。」
店員: 「すみません。修正の代金が必要になります。」
お客: 「何だよ、金かかるのかよ。払うから、ちゃんと作ってよ。」

数日後、
店員: 「これでいかがでしょうか?」
お客: 「このポケット気に入らないよ。違うものつけてくれる?ボタンが安っぽいよ。もう少し高級感のあるものに変えてよ!」
店員: 「あの、申し訳ありませんが~。お金・・・。」
お客: 「まったく、今日着たかったのに間に合わなかったじゃないか、お金返してよ。」

この会話、どちらがいけないか微妙なところです。
店員はちゃんとお客様の要望も聞かずにスーツを作ってしまいました。
お客様は、自分の欲しいスーツについて店員に伝えもせずに作らせてしまいました。
あげくに気に入らない部分を修正させ、その分余計なお金がかけてしまいました。
まあ、何れにしても店員もお客様も得をしていません。
むしろ損をしています。
そして、このお客様は、本当にスーツが欲しかったの?と言う疑問も出てきます。

この様な事はありえないと思っている方がほとんどだと思います。

しかし、ソフトウェア業界では、結構、この様な事例を見聞きします。
原因の一つは、会社のシステム導入担当者はシステム開発の事をあまり理解しておらず、開発会社に丸投げしようとしているのかもしれません。
その様な人は欲しいスーツ(システム)のイメージを正確に伝える事はおろか、自分が欲しいスーツ(システム)をイメージする事すら出来ません。

しかし、自分が初めてシステム開発担当になった責任者であったとしても、心配することはありません。
あなたが欲しいスーツのイメージができなくても、実際に業務に携わっている作業担当者に代わりにイメージしてもらえばよいのです。
業務に従事されている方で、かつシステムを実際に利用する方の意見を聞いてみましょう。
こうしたい、ああしたい、と色々と意見が出てきて、開発側も、「こんな事が出来ますよ、あんなことも出来ますよ。」と会話に花が咲くことでしょう。

もし、システムをイメージ出来ないようなら、システム化したい業務の内容を事細かに開発会社に伝えてみてください。
大抵の開発会社は以前に同じような業務開発の経験があるはずです。
無かったとしても、システム化する手段は持っているはずです。

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