お金をドブに捨てないためのシステム開発発注虎の巻
「システムを発注する」という事は、どの企業様にとっても日常茶飯事という事はあり得ません。システム開発の当事者になられた担当者の方にとっても、はじめての事も多く戸惑いも多い事でしょう。このコラムは、自社にシステムを導入する際に、気を付けなければならないこと、基本的な考え方など、システム開発を成功に導くためのノウハウについて書いています。
19.完成後のシステムは、どこまで修正が可能なのか
基本的にお金さえかければ、いくらでも直す事ができます。
完成した(正確には、製造が始まってしまった)システムを修正する場合、お金がかかると考えて下さい。
ただし、システムの不具合であったり、小さな修正であれば無償で行ってくれるでしょう。
なお、不具合の修正も無償対応してくれる期間が決まっている場合が多いです。
会社によって期間が異なりますので、契約書をよく読んで確認しておきましょう。
また、要件定義書、設計書に載っていない事項について機能がないから不具合であるとトラブルとなる事がありますが、システム開発会社は、設計書を基に作っています。
設計書に載っていない機能があった場合には、製造前に指摘するべきで設計書を確認していただき製造スタートの支持を頂いているのですから、指示を出した側の確認漏れとなってしまいます。
注意しましょう。
では、修正を依頼した場合にどれ程、お金がかかるのか?
システムをオーダーメイドの服に例えて説明すると、例えば、服についているボタンを変えたい、ポケットを追加したい等の修正であれば容易に変更は可能です。
しかし、服の色を変えたい、服のデザインを変えたいとなると変更とはならず、作り変えになることは理解出来ると思います。
システムも同様に変更できる部分と、作り変えになってしまう部分が出てきます。
服でもそうでしたが、表面上の物、ポケットやボタンであれば何とか簡単に変更可能でした。逆に変更できない部分は、本体の特徴です。
本体の生地、色、デザインは変更できません。
システムも同様の考え方です。本体である機能の変更は困難です。
以下に出来上がってしまったシステムに対して修正を行った場合の修正の難易度を記述しておきます。参考にして下さい。
1から順に難易度が上がってゆきます。8が一番厄介で作りかえという状態になってしまいます。
1、2、3、4は、相談してみましょう。
5、6、7は、有料になると考えられます。8は、会社によっては断られる可能性もあります。
- 表示の文言を変えてもらいたい。
- 使わない項目を削除したい。
- 画面、印刷物のレイアウトを変えてもらいたい。
- 項目の属性を変えてもらいたい(例:カナ入力→数値入力 、など)
- 検索項目、表示項目を増やしてもらいたい。
- 画面を追加してもらいたい。
- 機能を追加してもらいたい。
- 機能を変えたい。