システム開発コラム集
システム開発に関するコラム集です。
33. システム開発は発注者が主役です
システムは、「依頼したシステム会社が作る」と思われる事が多いですが、実は開発の主体はお客様(発注者)側にあります。
受諾側のシステムエンジニアも、システム素人の発注者の意向をくみ取る努力はしますが、自社の業務を一番理解しているのは他ならぬ発注者だからです。
システムを依頼する時、発注者が「コンピューターはよくわからないのでお任せします」「コンピューターは素人なので」と言われることがありますが、それでは受注者に本当に必要なシステムの有り様が伝わらず、結果的に使えないシステムが作成される懸念があります。
これを洋服のオーダーに置き換えるとわかりやすいと思います。
スーツを注文する時、生地・色・襟や裾の形など、細かくイメージし制作者に伝えます。 なんとかく「自分は素人なので適当に作って」「自分の好みを推測してよ!」などと言う人はいないでしょう。
気に入らない部分を後で修正するにせよ、時間とお金が無駄に掛かってしまいます。
しかし、ソフトウェア業界では、結構、この様な事例を見聞きします。
システム導入担当者が、実は自社の業務をあまり理解していない場合などに起こりやすくなります。
その様な人は欲しいスーツ(システム)のイメージを正確に伝える事はおろか、自分が欲しいスーツ(システム)をイメージする事すら出来ません。
では、システム発注を成功させるためには、どうすればいいのでしょうか?
まず発注者は自社の業務の一番の理解者であることを自覚し、責任を持つ必要があります。
もし、業務の流れが明確に描けない場合は、現場の担当者によくヒアリングして、現状と理想の形を洗い出すべきです。現場担当者とともに、現在の業務フローを図に表し、それがどのようになると効率的か、楽に処理できるのかを受注者に伝えるとよいでしょう。